入賞者からのコメント
ホタテが集う時期で、穏やかで心地よい海でした。ガイドさんに誘導されて進むと、見渡す限り敷き詰めたようにホタテ絨毯が広がる光景がありました。人間も好物のホタテは他の生物にもご馳走で、カレイも隙あらばと狙っていたようです。1匹が反応すると我も我もと遠くからも集まってきました。楽し気にご馳走を囲む様子はまるで宴会でもしているみたいで、私も参加しているような気分で撮影しました。ホタテ絨毯はワイド装備を入手したら挑戦したいと思っていましたが、カレイが集まったのは偶然でした。北の魚はスレていない印象で、近付いても散ることなく撮影させてくれました。
Profile
小倉直子 Naoko Ogura
東京在住の会社員。水中写真歴10年。顕微鏡モードに惹かれてTG-3を購入。精細に写せる一眼レフに移行して、魚の細部の美しさやより小さな生物を認識できることが楽しくやめられなくなったそうだ。最近は月に2 ~ 3回は海へ。毎月決まって通う場所はなく、国内各地へ出かけている。
審査員からのコメント
北海道の道東で見ることができる、いわゆるホタテガイ絨毯の上に集まるカレイ絨毯でしょうか。カレイの表情、特に手前側の三匹の表情がよく出ていて、ワイワイガヤガヤ、カレイたちの声まで聞こえてきそうです。北国の海底で繰り広げられる宴会の楽しさを感じることができる作品でした。(阿部秀樹)