Canon EOS 5D Mark IV(SEA&SEA) 16-35mm WF Solar Flare 5000 FIX NEO 3000 M82内部補正レンズ f/3.2 1/100秒 ISO2500 チューク平安丸 水深18m

入賞者からのコメント

チュークに沈む『平安丸』という沈没船のエンジンルームで撮影した写真です。本来船内は真っ暗なのですが、各所にライトを設置することで内部空間を鮮明に浮かび上がらせています。未知の宇宙船に入り込んだみたいに、冒険心をくすぐられます。エンジンルームは閉鎖環境なので、移動は堆積物を巻き上げないように特別に神経を使います。また、同じ場所に留まって撮影を続けると自身やモデルが吐き出したエアの流れであっという間に透明度が悪くなってしまうのであまり時間もかけられません。そのため、事前に撮影のイメージやライトの設置位置、移動のルートなどをブリーフィングした上で撮影に臨みました。一般的にダイビングと言えば青い海やきれいなサンゴ、多種多様な生物たちというイメージですが、こういったダイビングもあるのだと知っていただけたらと思い、この写真を応募しました。

Profile

堀淳志 Atsushi Hori

マルタ共和国ヘ旅した際にレックのかっこよさに感動し、ダイビングにのめりこむ。陸撮メインだったが、高画質な作品作りを求めて一念発起し水中一眼機材を揃えた。コロナ前は年に3~4回、海外へ潜りに出かけていた。「一番リピートしているのはミクロネシアのチュークです」。長野在住、水中写真歴は6年。

審査員からのコメント

沈船の中をここまできれいに撮影できるのはすばらしいと思いました。トラブルがあったら出られなくなる環境です。しっかりトレーニングを受けて船内に侵入し、狭い空間でチリのないクリアな写真を撮っています。ライティングがうまいですね。向こう側からも照らしていて、沈船の雰囲気も出ています。異質な環境ですが、船内の朽ちている感じやただ単に狭いだけではなく配管の見せ方なども考えられていて構図もうまいです。怖そうと思う方もいるかもしれませんが、僕は行ってみたいですね。(清水淳)