入賞者からのコメント
屋久島志戸子ポイントの岩陰におびただしい数のキンメモドキが群れていました。ガイドが水中ライトをぐるぐると回すように当てると、群れが一斉に岩陰から飛び出し、水面に向かってうねるように帯状に上昇し、まるで金色の龍が登ってゆくように見えました。龍のイメージになるように画角を決めて撮影しました。水面、空との明暗差が強く、キンメモドキが白飛びしないよう気をつけました。一流のプロ水中写真家複数が審査員であり、挑戦意欲をかき立てられるフォトコンでした。入賞できてうれしく、今後の励みになります。
Profile
小黒恵司 Keiji Oguro
伊東市への単身赴任勤務をきっかけに水中写真を始めて、水中写真歴は20年、過去に水中写真コンテストの上位入賞複数回。ガイド力の高さと生態シーンの豊富さから月に1 ~ 2回、函館の〈グラントスカルピン〉や 屋久島の〈ダイビングライフ〉に通う。現在は栃木県在住。脳神経外科医 。
審査員からのコメント
ストロボ光で魚体がハレーションを起こさないよう露出を調整しつつ、流動的な魚影をフレーム内に収めながら、カメラをあおり気味に撮影しています。圧倒的なボリュームを見せる手前と奥の魚影の差により、作品に遠近感が生まれましたね。お見事です。(中村征夫)