入賞者からのコメント
4年前の10月に撮影した1枚です。この日、本当はヒメマスの撮影に行く予定でした。ダイビングデートで張り切って屈斜路湖へ向かったのですが、残念ながらヒメマスポイントは風波が立って入ることができませんでした。せっかく計画を立てたので反対側の湖岸ポイントへ。するとそのタイミングで風向きが変わり、木々から落ちた葉が沿岸に溜まり始めたのです。水中から見上げる「落ち葉」は新鮮で不思議な景色でした。浮いた葉の輪郭が表面張力により少し歪んでいるのが個人的には良いアクセントかなと感じています。
Profile
新倉理希 Riki Niikura
進学先の札幌でダイビングサークルに入部しダイビングを始める。現在は〈知床ダイビング企画〉のガイド。「クリオネの大群、ホタテ貝の大移動、タラバガニの山など、他では見られないダイナミックな羅臼の海を通年記録することに意義があると考えています」。水中写真歴は7年。
審査員からのコメント
落ち葉がいい具合に固まっていて、地上にはまだ落葉してない木々が写っている。枝のバランスもいいし落ち葉がいい具合にグラデーションになっていいます。空も飛ばずに色が出ています。紅葉を水中で見ているような新鮮さ、着眼点もよかったですね。(高砂淳二)