トーテムポール
Canon EOS Kiss X9i(SEA&SEA) 10-18mm S-2000 f8 1/200秒 ISO100 三重県・紀北町 1m

入賞者からのコメント

カエルと卵をセットで撮ろうという撮影会でしたが、それ以外にも泳ぐカエルや死んだメスに群がるオスたち、メスの上に乗るオスなど、ごく短期間にしか見られない特異な生態行動がいろいろと見られました。その中で、1匹のメスに2匹のオスが乗っている珍しい行動を発見し撮影しました。水深は1m 前後。以前は澄み切ったきれいな川だったそうですが、上流で捨てられた建設残土が流れてきて沈澱。ダイバーやカエルの動きですぐに浮遊物が舞い上がってしまう状況でした。浮遊物がなかったらよかったと思いましたが、このときは浮遊物を夜空に浮かぶ粉雪や星に見えるように撮影しました。

安田真人
Profile

安田真人 Masato Yasuda

岐阜県在住の医師。水中写真歴は約15年。最初はウミウシに興味を持ちコンデジで撮影していたが、一眼を買ってからは、ハゼ、ハナダイ、浮遊系などの生態行動を追うように。1〜2か月に1回大瀬崎、沖縄本島、尾鷲、伊豆海洋公園など生態が得意なガイドがいる海に通っている。

審査員からのコメント

カエルの産卵時のワンシーンでしょうか。メスの上にオスが折り重なっているのだと思いますが、じっと何かを我慢しているような、何かを諦めているような、みんなの目つきが何とも言えない味を醸し出しています。大真面目に頑張っているシーンなのに、どことなくユーモアを感じさせる作品です。(高砂淳二)