
入賞者からのコメント
真っ白な砂地がどこまでも続くポイントで、カサノリを探しながら潜っているとガイドさんが、ハゼがカサノリにちょこんと乗っているのを発見! 最初はハゼが逃げないように距離をおいていましたが、近づいても近づいてもまったく逃げない。カッコいい写真が撮りたくて、カサノリの柄を入れながらスヌートで黒色背景の撮影を楽しんでいましたが、思ったほど納得できる写真が撮れませんでした。最後に明るい写真も撮影しておきたくて、柄を見せない方向へカメラを移動。家紋やマークのように撮っても面白いのかもとアングルを変えながら数枚撮影したうちの1枚です。上から撮影をすると、想像以上にきれいでインパクトのある写真となりました。

Profile
小谷明日香 Asuka Kotani
海にはまったく興味がなかったが、海好きな人たちと出会ってライセンスを取得。沖縄へ移住後、面白い生きものを紹介してくれるガイドとの出会いをきっかけに水中撮影を始める。確認や記録のために撮影していたが、次第に「きれいに撮りたい」「おもしろい画を撮りたい」と気持ちが変化したそうだ。水中写真歴は6年。
審査員からのコメント
タイトル通りの作品で、見ているこちらの気持ちも和んでくる。白バックで斬新な作風はとてもインパクトがあり目を引いた。ハイキー調に仕上げたことにより、カサノリの色調がとても美しく、その上で休むハゼの体も透けて見えるようだ。平坦なプリントの中に奥行きも感じられる爽やかな作品である。(中村征夫)