Nikon D850 Nexus 105㎜ Macro Z-330 f13 1/160秒 ISO160 沖縄本島 名護 15m

入賞者からのコメント

ハゼ狙いで〈フィルカラー〉出口さんガイドで沖縄本島北部へ。見つけたヒレナガネジリンボウのペアはよく見ると尾ビレが切れていたり、長いはずの第一背ビレが短かかったり。不思議に思いながら観察していると、大きく口を開けて威嚇を始めました。これがヒレがボロボロの理由でした。近づくと同じ穴に引っ込みますが、しばらくすると出てきてまた威嚇しあう。周りをあまり気にすることもない様子に少し驚きつつも、痴話喧嘩のようで微笑ましくも思え、2匹が同時に大きく口を開けている瞬間を狙いました。 2匹が同じ画角に入る距離感やピントの位置、撮影設定やストロボの調整など、自分の中で精一杯考えながら撮った1枚です。

Profile

常住実穂 Miho Tsunezumi

水泳が苦手で海は見るものと思っていたが、沖縄に移住して友人に誘われてダイバーになる。出会った生き物を調べるための記録用にコンデジで撮影を始めたが、一眼レフカメラを手にしてからはカラフルで不思議な海の世界に魅了され、ダイビングの一番の目的が写真撮影になった。水中写真歴6年。沖縄本島在住の看護師。

審査員からのコメント

2匹のおしゃべりが聞こえてくるようなかわいらしい作品ですね。威嚇とはいえ、なんとも言えないユニークさがあり、見る人を和ませてくれる写真です。2匹のどちらの目にもピントがくる位置から撮られていることで、それぞれの表情が読み取れて臨場感がありました。背景がふんわりしていることで、魚たちの世界に入っていくような感覚になります。(尾﨑たまき)