Canon EOS 5D Mark Ⅳ Nexus 100㎜ Macro S-2000 f13 1/80秒 ISO200 屋久 島 一湊タンク下 20m

入賞者からのコメント

2024年3月、屋久島の「一湊タンク下」でワレカラの親とその子供たちを撮影した作品です。ワレカラの親は体長が約2㎝、子は1㎝弱ですが、身体が細いので最大限寄る必要があります。このときは少々うねりがあって被写体が止まった状態になることがなく、ほんの一瞬で撮った“やっとの1枚”です。ワレカラの子供たちは危険などがないリラックス状態のときはこの写真のように親の身体から離れてシロガヤの枝いっぱいに広がっていますが、普段は親の身体に集まって、まとわりついています。この写真では、親は危険を察知してファイティングポーズをとっていますが、子供たちはまだのどかに遊んでいる感じが撮れてよかった思います。

Profile

野﨑武志 Takeshi Nozaki

水中写真歴は約20年。水中生物の生態観察が大好きで、それを記録するため水中写真を始める。ホームグランドは生物の種類が多く、生態観察に向いた山口県青海島、高知県柏島、鹿児島県屋久島。月に1 ~ 2回の頻度で潜っている。「婚姻行動や産卵行動などの生態をこれからも狙っていきます」。長崎県在住、会社員。

審査員からのコメント

ユーモアあふれる作品で見入ってしまった。なかなか撮れそうで撮れない作品だと思う。中央に堂々と構えた親の姿。たくさんの子供たちの前で「どうです、可愛い子たちでしょ」と、誇らしげにポーズをとっているようにも見える。親にフォーカスしつつ全体をよく見回し、決定的な瞬間を逃さずに撮っている。生態写真としても素晴らしい。(中村征夫)