コンテストに参加することで新しい次なる世界が見えてくるはず
尾﨑たまきさん(Tamaki Ozaki)/写真家
フォトコン審査で心がけていること
写真というものが身近なものになり、水中でもほとんどのダイバーがカメラを持って潜られるようになりました。それゆえに、人と違った写真を撮りたい、決定的瞬間を撮りたい、と思うことはごく自然なことですが、写真を撮ることだけに夢中になりすぎて、周りの環境を無視してしまわないよう配慮が必要かと思います。
コンテストは、他の写真に埋もれてしまわないようなインパクトはとても大事ですが、ありえないシチュエーションであったり、環境においての不自然さがあるものはしっかり見極めていかなければいけないと思っています。
審査で重視するのは?
多くの作品が並ぶなか、個性が出ている写真はやはり目を引きます。
その人が何を伝えたいか、何を残したかったのか、明確なものほど写真に個性が出ると思います。ビジュアルのインパクトにくわえ、その1枚の写真の前後を思わず考えさせられるような、そんなストーリー性のある作品も期待しています。
フォトコンは自分の写真を見直す機会
あまり深く考えずに、お気に入りの写真や、自分なりにうまく撮れたなと思う写真など、ドシドシ応募して欲しいです。自分の写真を見返すいい機会にもなりますよ。
美しいばかりの写真でなくても、昨今の環境問題などを捉えた写真も悩まずご応募ください。コンテストに参加することできっと新しい次なる世界が見えてくるはずです。みなさんの作品を楽しみにしています。
尾﨑たまき プロフィール
熊本市出身。19歳でダイビングを始め、海の持つ力強さや生きものたちの健気な生きざまに感動。21歳、勤めていた保育士を辞め、コマーシャルフォトスタジオで写真を学ぶ。そのかたわら、独学で水中写真に取り組み、ライフワークである水俣の海に出会う。本格的に水中写真を学ぶため上京し、水中写真家・中村征夫氏のもと研鑽を積む。現在はフリーランス。水俣をはじめ、三陸の海や動物愛護センターなど、人といきもののかかわりをテーマに撮影を続ける。主な著書に、写真集『水俣物語』、写真絵本『フシギなさかな ヒメタツ のひみつ』、フォトエッセイ『お家に、帰ろう 殺処分ゼロへの願い』がある。
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