「ネイチャーの視点で海をとらえた作品や半水面写真が楽しみです」
関戸紀倫さん(KIRIN SEKITO)/自然写真家
僕は世界中の人々に世界の美しい自然を写真という形で見てもらいたいと考えて、撮影活動を行っています。ダイビングというものに強くこだわってはいません。ダイバーだけに届けたいわけではなく、一般の人にも自然を知ってもらいたい想いがあります。
ですから、フォトコンの審査でも、ダイバーの視点だけで見ないように心がけています。ダイビングをしたことがない人が見ても、きれいだな、美しいなと理解できる作品を選ぶことが多いかもしれないですね。シンプルに自然の美しさ、という点を自分の中で評価させてもらうこともありますね。第一印象は大切にしています。
「日本水中フォトコンテスト」の審査員は複数の写真家です。考え方はいろいろあると思いますが、僕は僕なりの意見も入れつつ審査します。水中写真のフォトコンですから応募者はほとんどがダイバーでしょうが、ダイビングにこだわりすぎず、ネイチャーに対する姿勢や伝えたいメッセージがあるか、という点も大切にしたいです。水面や波、半水面写真も楽しみです。
関戸紀倫 プロフィール
フランス人の父、日本人の母の間に東京で生まれる。生後まもなくパリに移住、10年間フランスで生活する。父は写真家。ダイビングインストラクターでもあり、小さなときからフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に同行。気づけば自分もダイビングを始め沖縄でダイビングインストラクターとして活動する。2年間オーストラリアでダイブクルーズなどでガイド経験をした後、帰国前にオーストラリア一周することを決めて車とカメラを購入、写真家を目指す。帰国後はフリーランスのカメラマンとして、水中写真や陸上の風景写真をメインに取材撮影活動を続けている。フランス語と英語のスキルを駆使して、日本の美しさを世界へ発信する一方、映像クリエーターとして撮影編集も行なっている。1988年生まれ。