「海に魅せられた皆さんの熱い思いを込めた作品を待っています」

中村征夫

中村征夫さん(IKUO NAKAMURA)/写真家

日本は世界屈指の海を持つ国だと思います。四方を海に囲まれ、四季折々、北から南まで異なる海中の季節感が感じられます。また、黒潮、親潮、対馬暖流と海流にも恵まれた非常に魅力のある海です。

皆さんには国内外を問わず、通いつめた海があると思うので、自分なりに琴線に触れた被写体を肩の力を抜いて撮る。「いい写真を撮るぞ、撮るぞ」と力むと、相手は野性の生きものですから敏感に反応してしまうので、オーラを消して自然体で撮る。そのような姿勢で、自分の思いを形にした作品を応募していただきたいと思います。

海の素晴らしさを感じられる作品が集まることを期待しています。

中村征夫 プロフィール
1945年、秋田県潟上市生まれ。19歳のとき独学でダイビングと水中写真を始める。1976年フリーランスカメラマンとして独立。東京湾をライフワークに取材を重ね、現在も進行中。水中写真の分野で活動する一方、「ポカリスエット」「EDWIN」「メルスデスベンツ」「サントリービール」などテレビCMや劇映画の撮影も多く手がける。テレビ、ラジオ、講演、出版など、さなざまなメディアを通して海の魅力や海を巡る人々の営みを伝えている。おもな著書にノンフィクション『全・東京湾』、写真集『海中顔面博覧会』、『遙かなるグルクン』など多数。